うなぎは、日本では馴染みのある、夏のスタミナ食として有名な食材です。とくに、うなぎの蒲焼は食べやすく、値段もうな重に比べてとてもリーズナブル。
お酒の席でも気軽に食べることができる、うなぎの定番メニューですよね。
ところで、このウナぎの蒲焼ですが、関東と関西で違いがあったことはご存知でしょうか。
調理方法はもちろんのこと、味に関しても、それぞれ違いがあったのです。今回は、うなぎの中でも、特に親しまれてきた、蒲焼にスポットを当てて、関東と関西の違いごとに、ご紹介していきます。
●うなぎの蒲焼は関東と関西でどう違うのか?
ひとことでうなぎの蒲焼といっても、地方が違えば、料理方法も違うものです。お好み焼きで例えるなら、関西風や広島風で、多少味わいにも変化があります。
それぞれの味が持つよいところがあって、どちらか一つなんて、選べません。うなぎの蒲焼の関東と関西、お互いに、どのような違いや特徴を持っているのか、以下に詳しくまとめました。
・うなぎの蒲焼(関東)
…うなぎを背開きで調理します。この調理法が流行ったのは、江戸時代のこと。まだうなぎ専門の調理人が普及しておらず、比較的、初心者でも調理が容易な背開きが流行した、とされる説や、腹から開くのは縁起が悪いとされる説など、さまざまな説があります。
その他、うなぎの腹には脂がよく乗っていて美味しいので、その旨味を逃さないために、背開きにしているという諸説もあるようです。
以上のような理由から、関東ではうなぎを、背開きにして調理するのが一般的になりました。
【火の通し方:関東】
…うなぎは一度、素焼きにします。その後、箱にしまい蒸し焼きにするのです。蒸気で蒸すことで、うなぎを柔らかく、ふっくらとした仕上がりにすることができます。
調理に失敗することも減らせて、初心者でも容易に挑戦できることが、この調理法の利点です。
また、時間短縮としても役に立ちます。
お店側では、ここまでの工程で下ごしらえできるので、注文が入れば、タレを塗って、あとは直火で焼くだけ。
お客さまを待たせることもありません。スピードが重視される飲食業界では、特に好まれている調理方法なのです。
また、事前にうなぎを蒸しているため、タレの旨味も凝縮しやすくなります。見た目もふっくらと一回り大きく見えるので、お得感も満載なのです。
・うなぎの蒲焼(関西)
…うなぎを腹開きで調理します。この調理方法が主流になった背景には、関西風同様、またも江戸時代が関連していました。
商人文化が栄えた時代のこと、お互いに「腹を割って話す」という意味が込められた、腹開きが調理方法では好まれていたようです。
【火の通し方:関西】
…焼きの技術が進歩している関西では、うなぎを開いた直後、そのまま火で炙ります。焦げることもなく、うなぎはふっくら仕上がるのです。
また、白いご飯にうなぎを包み込んで火を通す方法も、関西風の蒲焼ならでは。関西風のうな丼は通常とは違って、うなぎをご飯の下に置きます。
こうすることによって、うなぎをご飯の熱で、蒸し焼きにしているのです。
関東と関西では、うなぎの開き方から、火の通し方まで、細かな違いがあったのですね。みなさんはどちらのうなぎの蒲焼が好きですか。
●うなぎの蒲焼きの関東と関西の違いはネットの意見はどうなのか?
うなぎは日本全国どこへ行っても、現代では、簡単に手に入れる事のできる食材です。店頭で買ったり、市場まででかけたり、購入方法はさまざまあるでしょうが、オールシーズンいつでも、都合のよい時に、手に入れる方法が、ネット通販です。
さきほど、関東と関西の調理方法の違いについて、ご紹介していきましたよね。この蒲焼の違いについては、ネットユーザーは、どのような意見を持っているのでしょうか。以下にまとめてみました。
・関東風の意見
・トロトロの食感の中にある、ふわふわ感が、癖になる味わい。
・風味はどちらかといえば、さっぱりとしている。
・とにかく身が柔らかいのが印象的。
・蒸しの調理方法をとっているので、お店で注文した場合、待ち時間が少ないのが、とてもありがたい。
・美味しいけれど、うなぎの味が淡白すぎるのが、ちょっと気になる。
・関西風の意見
・外側はパリパリとした食感が楽しめる。
・身はふっくらとして面白い食感。
・十分な歯ごたえが感じられて、風味も濃厚。
・脂身が豊富で、食べごたえがある。
・お店で注文したとき、焼きの時間が長いため、うなぎの蒲焼が来るまでに、多少待たなければならないのが残念。
さっぱり系がお好みなら、関東風。
こってり系がお好みなら、関西風ですね。
調理方法にそれぞれの違いはあっても、どちらもうなぎの旨みを最大限に感じられます。それにしても、同じうなぎの素材なのに、焼き方の違いひとつだけで、これだけ味に変化があるのには驚きです。
まとめ
●うなぎの蒲焼きはバリエーション豊富だった!
夏になれば、うなぎの姿がどこの店頭を訪れても、見かけることができます。美味しいうなぎの料理を見るたびに、日本人でよかったと痛感してしまいますね。
関東も関西も、うなぎの特徴を、とてもよく活かした調理方法をとっていました。みなさんの自分なりの好みの焼き方を、発見していってくださいね。
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