ケーキを作る時重曹とベーキングパウダーを併用する理由とは?

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重曹もベーキングパウダーも、普段お菓子を作る方ならよく使う、とてもなじみ深いものですよね。

お菓子のスポンジ生地をふくらませるものなのだということは知ってはいても、違いを意識することなく、ただなんとなく使っていたことも多いのではないでしょうか。

レシピには、どちらか一方だけを使ったものや、両方使ったものもあります。成分が同じように思えても少しずつ効果が違う、重曹とベーキングパウダーの使い方について紹介します。

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●ケーキを作る時重曹とベーキングパウダーを併用する理由とは?

ケーキのレシピには頻繁に登場する重曹とベーキングパウダー。

スポンジ生地をきれいに膨らませるためには、どちらも必要不可欠なものです。レシピによっては、どちらか一方だけ使うのものありますが、併用した場合、仕上がりにどのような違いがうまれるのでしょうか。

・きれいな焼き上がりに仕上がる

重曹には、スポンジ生地をきれいな焼き色に仕上げる効果があります。これは、重曹に含まれているアルカリ性のためです。

食品をアルカリ性質に傾けてあげることで、火を通したときに、生地にきれいなオレンジ色の焼き色を付けることができます。これはメイラード反応によるものです。

メイラード反応とは、糖分とアミノ酸やタンパク質を加熱するとき見られる、褐変反応のことです。

この反応が起きると、食品に着色作用が起こります。スポンジのきれいな焼き色は、この褐変反応を利用したものです。

常温の場合でもメイラード反応を起こすことはできますが、かなりの長時間が必要になります。そして、ベーキングパウダーのみで作った生地とは違い、程よい焼き加減で香ばしく、食感も味もおいしく仕上げることができます。

・効率よく生地をふくらませることができる

ベーキングパウダーには、重炭酸ナトリウム以外にも、クエン酸やコーンスターチなどの材料が含まれています。

これらは、効率よく二酸化炭素を発生させることができる成分です。また、分量や材料の組み合わせ次第では二酸化炭素を発生させる温度やスピードを、都合よく調整することができます。

それにより、短時間でかつきれいな型のスポンジ生地に焼き上げることができるのです。重曹は、二酸化炭素のみを発生させて仕上げるため、出来上がりに炭酸ナトリウムが残ります。

重曹のみで仕上げた生地には、アルカリ性が強く残っているため、スポンジ生地の見た目が強く黄色を帯びていたり、分量が多いと、苦みが残ってしまい、風味の点でも劣ってしまいます。

●重曹とベーキングパウダーの違いとは?

どちらも、お菓子をふっくらと仕上げることができるものですが、それぞれ成分や仕上がりに違いがあります。どのような違いなのかを見ていきましょう。

・重曹(炭酸水素ナトリウムまたは重炭酸ソーダ)

主成分が、炭酸水素ナトリウムのみでできている、アルカリ性の食品です。ナトリウムはある一定以上の熱を加えると炭酸ガスが発生する性質があります。

この発生ガスを利用して、お菓子の生地などをふっくらと仕上げるのです。食品の持つ酸とアルカリが反応して気泡が生れ、そのため生地がよく膨らみます。

酸を持った食品は、バターやミルク、ヨーグルト、レモンなどがあります。重曹をメインに使用した生地はもったりと仕上がるため、まんじゅう、丸ボーロ、蒸しパンなど和菓子作りにおすすめです。

生地は横に広がるようにしてふくらみます。あまり量を入れすぎると、生地に苦味が残るので注意しましょう。

・ベーキングパウダー

水分を加えると膨らみます。主成分には重曹、コーンスターチなどが含まれています。

コーンスターチには、重曹の分解を促して、生地をまろやかな風味にするなどの効果があります。

クッキー、ケーキ、マドレーヌ、カップケーキなど洋菓子作りにおすすめです。生地は縦に広がるようにしてふくらみます。

また、お菓子作り以外にも、パンや天ぷら、お好み焼きといった、小麦粉をメインに扱うメニューにもよいです。ふっくらとした仕上がりにすることができます。

●どちらかがない時に代用できるの?

いざケーキを手作りしようとした時に、重曹、ベーキングパウダーのどちらかを切らしてしまった、という方。

手元にあったもので、足りないものを補う工夫をしましょう。それぞれの特徴を工夫することで、間に合わせでも十分立派な代用品に変身してくれます。

・ベーキングパウダーが足りないとき

重曹を半分の量にして使用しましょう。ベーキングパウダーと同じ割合で使用してしまうと、重曹の特質上、苦みが強くでて、風味が劣ってしまいます。また、生地の焼き色も濃くでてしまうので、注意しましょう。

・重曹が足りないとき

ベーキングパウダーを倍の量にして使用しましょう。ベーキングパウダーは重曹ほど、膨らみに勢いが足りないので、量を倍にしてあげることで、かなり重曹に近い膨らみ方を実現することができます。生地は、さっくりふわふわに仕上がります。

まとめ

美味しいお菓子作りにとって欠かせないものだった!

重曹は、料理以外でも掃除にも使えたり、ベーキングパウダーは天ぷらや、お菓子作りに使えたり、こうしてみると、どちらも生活にはかかせないものですね。

場面によって使い分けられる重曹とベーキングパウダー。普段、特別に意識せずに使っていたけれど、お互いの違いを細かに知ることで、生活の知恵も身につきます。

主婦ならもちろんのこと、学生だったなら、家庭科の授業でうまく活用できるでしょう。どちらの特性もそつなく使いこなすことで、料理の幅も広がります。

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